見張りが朝を

日本キリスト改革派岐阜加納教会牧師のブログ

有事

永瀬清子『焔に薪を 短章集3』より。

「戦争が来たらと云う。
 戦争が来たら、という声そのものがもう有事なのだ。
 戦争で一番おそろしいのは
 一時の気の迷いで後悔を贖うことだ。
 えらい詩人にもたくさんの例があることを私は見ている。
 自分の信ずる事以外にはしたがうまい。
 そんな単純な事でもちゃんときめておかないと きっとその時になれば
 五寸釘を折り曲げるように曲げられる世の中になるのだ。
 おそろしい。
 私はもう有事を語っている。」