見張りが朝を

日本キリスト改革派岐阜加納教会牧師のブログ

2024-03-01から1ヶ月間の記事一覧

rcjgifu-church.com ところが、目を上げて見ると、石は既にわきへ転がしてあった。(マルコによる福音書16章4節) 石は、主イエスの墓穴をふさいでいました。石の向こう側には、主イエスのなきがらが葬られてありました。墓穴をふさぐ石の壁。それは死の…

わたしたちの砦

神はわたしたちの避けどころ、わたしたちの砦。苦難のとき、必ずそこにいまして助けてくださる。わたしたちは決して恐れない地が姿を変え山々が揺らいで海の中に移るとも海の水が騒ぎ、沸き返りその高ぶるさまに山々が震えるとも。(詩編46編2~4節) 神…

神を待ち望め

なぜうなだれるのか、わたしの魂よなぜ呻くのか。神を待ち望め。わたしはなお、告白しよう「御顔こそ、わたしの救い」と。わたしの神よ。(詩編42編12節) 「涸れた谷に鹿が水を求めるように/神よ、わたしの魂はあなたを求める」(1節)詩人は今大きな…

自己受容(2)

もうはるか昔、大学生の頃(洗礼を受ける直前か、もしくは直後か)、牧師先生に勧められて、一冊の書物を読みました。ワルター・トロビッシュ著『自分自身を愛する』(すぐ書房)。 冒頭に、印象深いエピソードが紹介されています。ひとりの若い女性のお話で…

キリスト・イエスの僕

キリスト・イエスの僕、神の福音のために選び出され、召されて使徒となったパウロから。(ローマの信徒への手紙1章1節) ローマの信徒への手紙の冒頭で、書き手である使徒パウロは宛先であるローマ教会の信徒たちに自己紹介をしています。パウロは自分のこ…

見よ、この男だ

rcjgifu-church.com ピラトは、「見よ、この男だ」と言った。(ヨハネによる福音書19章5節) ヨハネによる福音書19章は、主イエスが十字架にかけられる前に、ローマの総督ポンテオ・ピラトによる裁判を受けられた場面を記しています。使徒信条が「(主…

「それでも」の愛

rcjgifu-church.com 「わたしの目にあなたは価高く、貴く…」 ( イザヤ章43章4節) ある男性はひとりの女性を好きになり、彼女にたくさんプレゼントをしました。高価な品もいとわず、買い求めて贈りました。でも、彼女の心をとらえることはできませんでし…

死に、生きる

わたしたちは洗礼によってキリストと共に葬られ、その死にあずかるものとなりました。それは、キリストが御父の栄光によって死者の中から復活させられたように、わたしたちも新しい命に生きるためなのです。(ローマの信徒への手紙6章4節) 使徒パウロはこ…

鳩の魂

あなたの鳩の魂を獣に渡さないでください。あなたの貧しい人々の命を永遠に忘れ去らないでください。(詩編74編19節) 旧約聖書の詩編を読んでいると、時にはっとするような言葉と出会います。今朝は「あなたの鳩の魂を獣に渡さないでください」という言…

赦しの恵み

わたしは黙し続けて絶え間ない呻きに骨まで朽ち果てました。御手は昼も夜もわたしの上に重くわたしの力は夏の日照りにあって衰え果てました。わたしは罪をあなたに示し咎を隠しませんでした。わたしは言いました「主にわたしの背きを告白しよう」と。そのと…

しばらく前、長くお独りで暮らしておられる方と久しぶりにお会いし、語らいの後にお別れを言って部屋を出ようとした時、わたしを見られたその目を今も覚えています。時々思います。目はものを見る器官ではなく、かなしみやさみしさの度合いをはかる計器では…

猫は

朝食時の、連れ合いさんの報告。朝食の準備中、隙をついて愛猫が食卓にのぼり、ヨーグルトの器に顔を突っ込んでいたとのこと。やっぱり猫は乳製品が好きなんだね、という話になりました。 「猫の子は白い。牛乳で育ったので。」(阪本越郎「桜の木の下」) …

わたしたちの王

弟子たちは行って、イエスが命じられたとおりにし、ろばと子ろばを引いて来て、その上に服をかけると、イエスはそれにお乗りになった。(マタイによる福音書21章6~7節) 受難週の最初の日、イエス・キリストは都エルサレムに、王として凱旋なさいました…

自己受容

愛するとは、ありのままを受け容れること。自分を愛するとは、自分のありのままを受け容れること。それができたなら、他者をも愛することができる。 それは、自分で自分を受け容れるということでなく。その前提に、自分がありのままに受け容れられているとい…

死の陰の谷を行くときも

主は御名にふさわしくわたしを正しい道に導かれる。死の陰の谷を行くときもわたしは災いを恐れない。あなたがわたしと共にいてくださる。あなたの鞭、あなたの杖それがわたしを力づける。(詩編23編3~4節) 4節で詩人はうたいます。「死の陰の谷を行く…

神の言葉は甘い

主の律法は完全で、魂を生き返らせ主の定めは真実で、無知な人に知恵を与える。主の命令はまっすぐで、心に喜びを与え主の戒めは清らかで、目に光を与える。主への畏れは清く、いつまでも続き主の裁きはまことで、ことごとく正しい。金にまさり、多くの純金…

前に

長く続いた、粗野な言葉の圧力。枠づけるべきでないものを、無理やり枠づけようとする不合理。そこに覆いかぶさった、見えざる細菌の圧。 人は壊れやすい器。その事実を、あらためて思い知らされ。 寄らば大樹の陰。その大樹が内側から腐敗し、じき倒れるこ…

祈りの祝福

わたしは絶えず主に相対しています。主は右にいましわたしは揺らぐことがありません。わたしの心は喜び、魂は躍ります。からだは安心して憩います。あなたはわたしの魂を陰府に渡すことなくあなたの慈しみに生きる者に墓穴を見させず命の道を教えてください…

神の愛

rcjgifu-church.com 神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。(ヨハネによる福音書3章16節) 本物の愛とは何でしょうか。私は、本物の愛を聖書に見出すことができました…

「二人称」の関係

自分ひとりではなかった。向こうから、「あなた」と語りかける方がある。こちらから、「あなた」と呼びかけることのできる方がある。その方がわたしを造られた。わたしに命を与えられた。その方は天の父であられる。その事実を知らされたのは、わたしにとっ…

「沖に漕ぎ出して網を降ろし、漁をしなさい」(ルカによる福音書5章4節) 外から語りかけられる声に導かれ、一歩を踏み出す時。くっきりと、視界が開けてきます。これまで見たことのなかった景色。触れたことのなかった世界。自由と解放。それを得るための…

指を動かし、折り重なった音の層をまさぐる。たぐり寄せたい旋律は、何枚かの布地のしたにある。

神の顧み

あなたの天を、あなたの指の業をわたしは仰ぎます。月も、星も、あなたが配置なさったもの。そのあなたが御心に留めてくださるとは人間は何ものなのでしょう。人の子は何ものなのでしょうあなたが顧みてくださるとは。(詩編8編4~5節) 天地創造の御業は…

人の幸せ

rcjgifu-church.com その人は流れのほとりに植えられた木。 ときが巡り来れば実を結び葉もしおれることがない。 その人のすることはすべて、繁栄をもたらす。(詩編1編3節) 「流れのほとりに植えられた木」。ため池の水のように底の浅い水ではなく、豊か…

なぜですか

なぜ、このように理不尽な現実があるのですか。いつまで、この不当な苦しみを耐え忍ばなければならないのですか。そうした問いを押し殺す必要はありません。抑圧する必要はありません。そのように身もふたもなく問うことを、神は許してくださいます。聖書の…

ゲツセマネ

主イエスが、わたしのために苦しまれたこと。わたしのために死なれたこと。その事実に、神の愛があります。その事実が、わたしの命のもといです。