見張りが朝を

日本キリスト改革派岐阜加納教会牧師のブログ

2024-01-01から1年間の記事一覧

世の光

あなたがたは世の光である。(マタイによる福音書5章14節) 主イエスはご自分を信じて生きる人々に、あなたがたは世の光であると仰せになります。しかし知っておくべきことは、それ以前のこととして主イエスご自身が世の光であるということです。「イエス…

地の塩

あなたがたは地の塩である。(マタイによる福音書5章13節) 塩は調味料であり、防腐剤です。言うまでもなく人間の生活、日々の生活に欠かせないもの、貴重なものです。ただ、一方で塩は目立たないもの、見栄えのしないものです。さらに言えば、塩は隠され…

神を愛する

主を愛する人は悪を憎む。主の慈しみに生きる人の魂を主は守り神に逆らう者の手から助け出してくださる。(詩編97編10節) 詩編97編の詩人は終わりの日、終末における神の裁きを見ています。その日神はまったき義のはかりをもって世の不義を裁き、義の…

虚無の問題

なんという空しさなんという空しさ、すべては空しい。太陽の下、人は労苦するがすべての労苦も何になろう。(コヘレトの言葉1章2~3節)何もかも、もの憂い。語り尽くすこともできず目は見飽きることなく耳は聞いても満たされない。かつてあったことは、…

人間の栄光と悲惨

世界が造られたときから、目に見えない神の性質、つまり神の永遠の力と神性は被造物に現れており、これを通して神を知ることができます。従って、彼らには弁解の余地がありません。(ローマの信徒への手紙1章20節) ローマの信徒への手紙1章18節以下は…

隠す

ゲルハルト・リヒターの絵画「ビルケナウ」(美術館で実物を観ました)。1944年の夏にアウシュビッツ強制収容所(「ビルケナウ」は「アウシュヴィッツ第二強制収容所」)で、処刑された囚人たちの遺体処理を行ったひとりの囚人が隠し撮りをした貴重な写…

原罪(2)

旧約聖書創世記3章1節以下は、アダムと妻がどのようにして罪に堕ちたのかを記します。この聖書箇所を読んでわたしたちが知らされることは、ここにわたしたち自身がいるということです。「アダム」とはもともと人間という意味です。つまり最初に造られた人…

原罪(1)

キリスト教では原罪ということを言います。最初の人間アダムの罪を全人類が生まれながらに背負って、引き継いで生まれてくるということです。これはなかなか受け入れるのがむずかしい事柄なのではないかと思います。私自身も、原罪ということを最初に聞かさ…

罪と死

聖書における罪という言葉の根本的な意味は「的を外れる」ということです。人間は被造物であり、造り主である神と共に生きるべき存在です。その人間が造り主のもとを離れること、みずから創造の秩序に背き逆らい、自身が神の恵みと命によって生かされている…

理論

この人たちは、何人の死者たちを見送ってきたのか。この人たちの脳裏には、何枚の死者たちの記憶がたたまれているのか。この人たちは、どれほどの悲しみの波にもまれてきたのか。この人たちは、いくたび不当な仕打ちに耐えてきたのか。 適者生存、自然淘汰、…

転換

ブラザー・ロジェは語ります―世界の中心を自分の中に置くとき、自己中心に陥り、創造的な力、愛する力が妨げられる(『心の垣根を越えて』)。 神を知らないうちは、自分が一番大きな存在です。神との出会いによって、自分をはるかに超えた存在があることを…

朝ごとに、夜ごとに

いかに楽しいことでしょう主に感謝をささげることはいと高き神よ、御名をほめ歌い朝ごとに、あなたの慈しみを夜ごとに、あなたのまことを述べ伝えることは十弦の琴に合わせ、竪琴に合わせ琴の調べに合わせて。(詩編92編2~4節) たいへん美しい、神への…

秘められたものは

美しい自然の風景を切り取った鮮やかな写真。深い森の中での落ち着いた、穏やかな暮らしから紡ぎ出された言葉や陶器。木漏れ日の差す道を、ゆっくりと歩いていくように流れる旋律。 そうしたものに触れると、心が豊かになります。ひととき、安らぎの時間をい…

摂理

摂理。もともとは「前もって知る」という意味の言葉です。ここでの「知る」とは、ただ知識として知るということにはとどまりません。「配慮する」「思い巡らせる」「愛する」という意味合いをも含む言葉です。親は子を生んだ後にそのまま放っておくことをし…

破れる

厚紙の両端を両手で持って、真ん中から引き裂く。特別な力を要します。引き裂かれていきながら、紙が音をたてます。 戦況を伝える番組を視た後、その作業をした。 平和が破れる音にも聞こえました。

人間

神は言われた。「我々にかたどり、我々に似せて、人を造ろう。…」(創世記1章26節)主なる神は、土(アダマ)の塵で人(アダム)を形づくり、その鼻に命の息を吹き入れられた。人はこうして生きる者となった。(同2章7節) 人間の創造は、他の造られた…

創造

初めに、神は天地を創造された。(創世記1章1節) 聖書全巻は、この言葉によって語り始められます。 神の創造は「無からの」創造でした。木を切り出して家や家具を作る。小麦をこねてパンを作る。このように、すでにあるもの(素材)を用いて何かをつくる…

葉群

昨日の雨も上がり、初夏を思わせる日差しの午後、家の近くの緑地公園まで散歩しました。鮮やかな青葉が、微風に揺れていました。 おびただしい枚数の葉群。けれど、一本の樹の下に立って見上げれば、それらは一枚一枚の「個」であり。 芽吹き、夏の陽光に輝…

硝子瓶の中の液体層をなすふたつの部分 上のほうの澄んだ部分はすぐにも口をついて出る部分底のほうの澱んだ部分はなかなか声にならない部分

あなたは神

主よ、あなたは代々にわたしたちの宿るところ。山々が生まれる前から大地が、人の世が、生み出される前から世々とこしえに、あなたは神。(詩編90編1、2節) 日本人の宗教観には、自分の内なる何者かが神であるとの理解も見られます。しかし、聖書におい…

目当て

大団円、という言葉があります。つじつまが合う、帳尻を合わせる、という言葉もあります。最後がそうである、という人生は幸せなのかもしれません。 が、聖書を読んでいると、破れたまま、ほころびたまま終わる人生もありではと思うときがあります。不合理な…

真理を知る

あなたたちは真理を知り、真理はあなたたちを自由にする。(ヨハネによる福音書8章32節) 真理という言葉の意味を辞書で調べてみたら「本当のこと、まことの真理」と出ていました。また「判断や推理の正しさ」という意味も出ていました。あるいは、この世…

福音―神の義

福音には、神の義が啓示されていますが、それは、初めから終わりまで信仰を通して実現されるのです。「正しい者は信仰によって生きる」と書いてあるとおりです。(ローマの信徒への手紙1章17節) 人はイエス・キリストを信じる信仰によって義とされます。…

福音―神の力

わたしは福音を恥としない。福音は、ユダヤ人をはじめ、ギリシア人にも、信じる者すべてに救いをもたらす神の力だからです。(ローマの信徒への手紙1章16節) 使徒パウロは、わたしは福音を恥としないと言います。なぜパウロはわざわざこのような言いかた…

神(4)

昔から多くの人々が(よく知られた哲学者たちも含めて)神が存在することを証明しようとしてきました。世界は運動をしており、その世界の動きのおおもと、第一原因、第一動力ともいうべきものが神であるとか、物事に結果と原因とがあり、その因果の法則を操…

義のために迫害される人々は、幸いである(2)

義のために迫害される人々は、幸いである、天の国はその人たちのものである。(マタイによる福音書5章10節) 迫害を受けることがなぜ喜びなのでしょうか。第二に、天における報いが大きいからです。キリスト者はこの世のことだけをはかりとして生きるので…

義のために迫害される人々は、幸いである(1)

義のために迫害される人々は、幸いである、天の国はその人たちのものである。(マタイによる福音書5章10節) 主イエスが「迫害される人々は」と仰せになっているので、この問題も考えなければなりません。なぜ教会とキリスト者は迫害に遭うのでしょうか。…

いつもの仕事

幾日かに一度ごみ収集車が町内を巡る朝 軒をつらねる家々から幾人かの老人たちが出てきていつもの仕事をこなす日々 暮らしていくために大切な仕事 黄色いネットをごみで膨らんだビニール袋にかぶせコンクリートブロックを四隅に置くごみをからすに荒らされぬ…

神(3)

近代のヨーロッパでも無神論が唱えられました。神学生の時に授業で、あるドイツの哲学者について学んだことがあります。神とは人間が生み出したものにすぎないという主張を展開した人です。かいつまんで紹介すればこうです―人間のうちには幸福を求める自己愛…

神(2)

聖書は「ただひとりの」「生けるまことの神」(ウェストミンスター小教理問答問5)を証しする書物です。キリスト者にとっては神の存在は当然のことですが、いわゆる無神論者と呼ばれる人々もあります。日本の国にも、またわたしたちの周囲にも、神などない…